2011年03月31日 14:28 ニュース『福島第一原発、廃炉は数十年がかり』


☆ 福島第一原発、廃炉は数十年がかり

 危機的な状態が続く東京電力福島第一原子力発電所1~4号機。

 東電の勝俣恒久会長は30日、これら4基を廃炉にする方針を示したが、喫緊の課題は、原子炉の冷却や放射能に汚染された大量の水の処理だ。廃炉に持ち込むには長い時間がかかり、専門家は「すべてを終わらせるには数十年がかりの作業になる」と指摘する。

 ◆短期的課題

 目の前にある最大の課題は、高濃度の放射能に汚染された大量の水処理だ。作業用トンネル(トレンチ)にたまっている汚染水だけで、計約1万3000トン。このほか、量は不明だが、タービン建屋の地下にある大量の汚染水も除去しなくてはならない。

 汚染水を除去できれば、原子炉本来の効率的な冷却機能復活への道が開ける。しかし、現状では汚染水に阻まれ、原子炉の制御機器を動かす外部電源ケーブルすら敷設できていない。

 内部の放射線が強すぎて機器の修理ができなかったり、汚染水の排水ができなかったりして、電源が回復しないといった事態も想定される。漏えいが続くと、一時的な保管場所にしている外部タンクでは間に合わなくなる。関係者から「新たな貯蔵場所を、早急に確保しなければならない」という意見が出ているのには、こうした背景がある。

 汚染水を除去できたとして、同原発からの放射性物質の大量放出を止め、安全な状態に持ち込むには、原子炉を「冷温停止」と呼ばれる段階にする必要がある。杉山憲一郎・北大教授は「外部電源で本来の冷却装置を動かし、水を循環させることができれば、1~2日で冷温停止に導ける」と話す。廃炉に向け、核燃料をさらに冷やして取り出せる状態にするには、さらに数年はかかりそうだ。

 一方、仮設ポンプで炉心に水を送り続ける現状が続くと事態はより深刻になる。海老沢徹・元京都大原子炉実験所助教授は「核燃料は少しずつ冷えていくが、冷温停止には少なくとも数か月を要するだろう」と、推測する。このシナリオだと、水の注入量は増え、汚染水も増える。

 ◆長期的課題

 最終的な廃炉には、数十年の時間がかかる。国内の商用原発として、初めて廃炉作業に入った茨城県の日本原子力発電東海発電所では、1998年の営業運転終了後、2021年までかけて段階的に進めている。

 廃炉は、燃料を取り出し、放射線量の低減を待つ。この間、発電機など汚染の少ない設備を先に解体、最後に原子炉の鋼鉄容器などを切断し地下深くに埋める。現在は熱交換器などの撤去作業中だ。

 しかし、原子炉や建屋が破損した福島第一原発の例では、こうした通常の手順通りに解体できるか疑問だ。松浦祥次郎・元原子力安全委員長は「今回は汚染低減作業に非常に手間がかかる。廃炉は恐らく20~30年では終わらない」と語る。

(2011年3月31日09時21分 読売新聞)

※ 意見

未来に対し、我々が責任を持てるのであれば、原子力は否定しない・・・。

だが、長期的に管理が必要な、使用済み核燃料を生み出す以上、それを推奨する事は出来ない。

何より、設計思想に問題がある、不健全な原子炉を運用し続ける事は、私としては承諾する事が皆無である。

ノウハウが無く、コピーするしかなかった欠陥品を、怠惰に使い続けていた事は、非常に恥ずべき行為だ。

それに対し、交換技術の進歩を訴え、安全性を誇張する専門家がいたが、それが是正に繋がる事はない。

そもそも、それは有限的なアプローチにすぎない。

そう、腐った存在を部分的に、交換・修理・改良しようとも、問題が必ず生じる。

何故、それに気づかなかった?

否、十分に理解していたのだろう・・・。

しかし、人間の利己主義が、間違った判断を助長した。




今後は、実用レベルに達した、クリーンエネルギーへの切り替えに邁進すべきだ。

国民が支払うコストが、上昇する事が気がかりではあるがね・・・。

それでも、一定の特需が期待出来る。

それを見越した決断が、必要な時期だ。

何より、新鋭の技術を導入すれば、国内の既存原発を遥かに凌駕する、原子力発電所が建設可能だ。

封じ込めを事前に適用した、超弩級の原子力発電所を希望する。

高度原子力とクリーンエネルギーによる、堅牢でハイブリッドな発電所もいいだろう。

極限まで安全性を追求し、使用済み核燃料への新しい対処法が確立出来れば、文句を言う者はいなくなる。

自然との調和を心がけ、安全にエネルギーを獲得する事は、無限の発展を我々に付与する。

この流れのままでは、十数年後の未来が、未来と言える姿にはならないだろう。




我々は、何気ない日常に、身を委ねていたいだけだ。

その、儚い願いだけでも叶えて欲しい。

当初、各国は問題が発生している、全ての原子炉への協力を提案した。

各国は、我々より遥かに、日本の原子力事情に精通している。

初期の段階で、彼等に可能な限りの確認・是正を行って欲しかった。

それは、今からでも遅くはないはずだ。

日本政府には、各国の力を結集し、事態に対処して頂きたい。

そして、どのような危機でも脱する事が可能な、ノウハウを築いて欲しい・・・。

この危機を、正直に乗り越える事が出来れば、どんな苦難にでも立ち向かえる。




一連で、特に好ましくない事がある。

それは、情報統制だ・・・。

報道が、空気を読んでいるのか、政府・東電の圧力があってのモノなのか、その詳細を熟知する者は一握りだ。

そもそも、政府・東電の働きかけがなくとも、一定の配慮により、様々な制限が生まれる。

それも、『情報統制』の一端を担っている。

確かに、不安を極度に煽るのは好ましくないが、人々がどう動くかを考えれば、平等性を欠いた報道に憂慮すべきだ。

首都圏と地方の格差は、非常に大きかった。

見る時間帯によっても、得られる情報に差があった。

それにより、危機管理に大幅な差が生じた。

今後、最大余震が発生した場合、大きな被害が生じる可能性がある。

そのため、一定の危機感を維持する必要がある。

何より、加熱した安全報道が、人々の不信感を煽ると認識しなかったのか?

それに、風評被害と大衆を罵り、それを決定的なモノにした・・・。




全てを変える事が可能なのは、政治家でもなければ、報道関係者でもない。

それは、我々国民である。

深読みをしすぎかもしれないが、報道はそれを願っているのではないか?

何はともあれ、一刻も早い事態の収束と、原発近隣に隔離された人々へ、正しい対応がなされる事を切に願う。

国民が、総理・政府・東電に対し、厳しい見方をしているのは、本質的に我々を救える存在だからだ。

しかし、そのプロセスが、あまりにも稚拙すぎた。

今後は、それを認識し、より賢明な選択をして頂きたい。

国民が、それを感じる事が出来るようになれば、罵声は声援へと変わって行くだろう。

投票した多くの国民の声に、応えて欲しい・・・。

国民が希望ある明日を歩めるよう、方々には励んで頂きたい。




現場で戦って下さっている方々に、最大の感謝の言葉を送りたい。

国民の命と未来のため、その命と未来をかけて下さっている事に深く感謝します。

極限に、ありがとうございます。




自宅サーバーの回線が光回線であれば、一連に対し色々なアプローチが出来た・・・。

今回、それが出来ない事が残念だ。

自宅サーバーだからこそ、出来る事が数多くある。

来月には、光回線が導入出来る予定だ。

後発となるが、出来る限りの事を実施する。